【「Web3(Web3.0)」とは? そもそも「Web1.0」「Web2.0」とは何だったのか?】②
Web3.0では、どのような技術を用いてどのようなWeb世界が実現されていくのでしょうか。
そのビジョンのひとつが、ブロックチェーン技術を用いた分散型のネットワークです。
【ブロックチェーンとは】
Web3.0を理解するには、ブロックチェーンとは何かを理解する必要があります。
ブロックチェーンとは、仮想通貨(暗号通貨)を実現するために開発された技術のことで、
暗号通貨はデジタルネットワーク上に存在する資産です。
これまでの常識で考えれば、
「悪意のある人間がデータを複製・改ざんしないのか」
「管理者が自己都合でサービスを終了・改悪しないのか」という疑問が生じます。
従来のシステムは中央集権的であり、管理者の都合による変更や、管理者への不正アクセスを行う人による悪用が可能でした。
一方、ブロックチェーンは、自律分散システムと呼ばれ、全ての参加者が自律して取引履歴を
コピーし続けています。
サービス提供者であっても記録されたデータの消去や改ざんはできず、参加者が自身の取引履歴を消すこともできません。
分かりやすく言うと
これまでのシステムではリーダーが1つの台帳を所有していたのに対し、ブロックチェーンでは全ての参加者が台帳を所有しており、参加者の誰かが不正に台帳を改ざんしても、その他の参加者に正しい記録が残されているため、事実上改ざんが不可能になるというものです。
ブロックチェーンは今、Web構造を根本的に変革しようとしており、この技術を基盤として「Web3.0」の時代がやって来るといわれています。
【Web3.0でWebはこう変わる】
Web3.0では、ブロックチェーン技術によってデータの分散管理が実現されます。
特定のサーバーやデータベースではなく、ユーザーが参加するネットワークがWeb社会の基盤となります。
現状ではプライバシーに関して、一部の巨大企業にユーザーの基本的な個人情報から、検索履歴や行動履歴まであらゆる情報が集約されています。
また、セキュリティに関しても、個人情報がサーバー上で一元管理されているため、サイバー攻撃による情報の流出が危惧されています。
中央集権的構造から分散的構造への移行によって、プライバシーとセキュリティの問題を解決できます。
さらに、サーバーに依存せずにユーザー同士でデータを共有する「P2P(ピアツーピア)ネットワーク」を構築することによって、通信速度の向上や、災害時や途上国で優れた接続性を有する柔軟なネットワークの構築が期待されています!